映像とは、部屋。
CONCEPT

写真は部屋だった。
光の差し込む部屋だった。
映像は部屋になる。
やがて大きな部屋になる。
ABOUT

取り壊しを控えた旅館の広間で展示の機会を頂き、「映像」自体をテーマにした映像作品を作ろうと思った。
4台のプロジェクターと4台のスピーカーを部屋の四隅に置き完全に同期制御することで、「色と音」が知覚的に一体となって動く部屋を作った。
色が部屋を360度回転すると、音も回転する。
部屋の四隅に機材を置く、というルールのみが定められているため、あらゆる四角い部屋で展示が可能。
場所に縛られず、コードによってリアルタイムに生み出されるある状況、環境自体がこの作品の定義である。
これは、「世界」を映像作品として定義する思想につながる。
写真は部屋だった。世界の光を部屋に入れ、壁に映すのが写真であった。その先、オーディオとビジュアルの同期による知覚現象である映像も、やがて世界そのものへと回帰していくであろう。本来の姿に。
DATA

Hardware : Projector x4, Speaker x4, MacBook Pro x2
Software : Original Software
Technology : openFrameworks, OSC
2023 © Toshiki Okamoto