ABOUT
同世代のデザイナー5人で開催した、道具を中心に据えた電子楽器ライブ。第0回目。
楽器には「音楽楽器」と「映像楽器」があると仮定し、その2つを対等な存在として扱うライブイベントである。
音楽は岡本太玖斗と嶋村圭太によって、映像は私と長谷川泰斗、熊澤佑悟によって作成・パフォーマンスされた。
私とプロダクトデザイナーの長谷川氏で開発中の、映像を奏でる楽器「OBJECT」の最新プロトタイプをお披露目し、合わせて、グラフィックデザイナーの熊澤氏がデザインしたポスターを演奏可能にプログラム化し、楽器に搭載するという試みも行なった。
CONCEPT
「演奏する」という行為は、音楽でも映像でも同じ状態が成り立つと思います。
映像を「演奏する」するとはどのような状態なのか?
その答えを、楽器という「道具」を作ることで出そうとしています。
道具とは、制作者の感覚や視点を冷凍保存のように保持し、誰かが使う時、瞬時に解凍されて伝わるようなものだと思います。
道具を作ることで、「映像を演奏する」とはどういう事なのかを、誰もが簡単に理解できるようにしたいのです。
演奏できる映像を作るために着目したのは、グラフィックデザインの文化です。
バウハウスから端を発する現代のグラフィックデザインは、音楽的なグルーヴと展開するシステムを両方持ち合わせています。
グラフィックデザイナーを、作曲家あるいはサウンドデザイナーのような位置で迎え、協働して映像を考えるのも楽しそうです。
今回を皮切りに、様々なグラフィックデザイナーのデザインをこの楽器に搭載し、プレイできるようにしてみたいと考えています。